今までにお医者さんでレントゲンやCTの検査をして、骨や椎間板に異常があると言われた事がある方も多いと思いますが、骨や椎間板などに異常がくる本当の原因として、とても多いのが筋肉の歪みからくるものです。
交通事故や転んで怪我などしたのでなければ、痛みの原因がいきなり骨や椎間板などからくることはほとんどありません。大抵の場合、骨や椎間板に異常が見つかる前に、レントゲンなどでは分からない筋肉の歪みが発生していたのを放置していたからなのです。
人間は朝起きてから1日中活動する為には筋肉を動かすことを必要とします。骨は自分では動けません。骨は筋肉の収縮によって初めて動けます。その筋肉が長年の生活の中での悪い姿勢やスポーツのし過ぎで(適度な、ストレッチやヨガやウォーキングなど左右均等の運動は別です)前後左右の筋肉が均等でなくなり、それを治療せずにほって置くと最終的には骨の歪みや変形に発展します。それは椎間板ヘルニヤにも言えることです。普通の生活をしていて勝手に椎間板が飛び出すことはありません。筋肉の歪みが椎間板へのストレスとしてかかりその結果徐々に飛び出してくる事がとても多いのです。
その場の痛みは取れても、本当の原因の筋肉の歪みは、痛み止めや湿布などでは解決されません。筋肉を鍛えるだけでも解決されません。
イチロー選手があの年齢になっても大きな怪我をしないでカモシカのように走り回ってメジャーリーグでプレーが出来るのは、若い頃から現在に至るまで常に、筋肉を柔らかくする為の手入れをきちんと行っているからなのです。
「木を見て森を見ず」という言葉があります。
東洋医学は痛みのある場所(木)だけを診るのではなく、骨の変形や椎間板の異常の本当の原因は何から来たのか(森)を診てそこから治療をしていきます。
私は今まで30年以上、大人から子どもまで様々な患者さんを診てきて「この人はこの生活をしていたら、将来関節が酷く変形するな」とか「脊柱管狭窄症になるな」とか想像がつく方がいます。その様な方に限って体の手入れをを怠っています。
将来、骨、椎間板、脊柱管などに異常が来る前に、痛みが無くても月一回、筋肉の歪み(筋膜の癒着や硬化など)に対して適切な治療を定期的に受けることをお勧めします。
(多田鍼療院では腰、首、膝関節などの変形や椎間板ヘルニヤと診断された方への治療も行っております。)